ケアマネ試験の出題範囲【厚労省通知の別表・4科目と全項目の一覧】

「ケアマネ試験はどこから出るのか」の答えは、参考書ではなく厚生労働省老健局長通知の別表「介護支援専門員実務研修受講試験の試験問題出題範囲」に書かれています。ここには4つの科目と、その下の大項目・中項目・小項目が階層で並んでいます。このページでは、その別表をそのまま読んで全体像を一覧にし、あわせて別表に名指しされているのに手薄になりやすい論点と、いまは無くなったサービス名の読み替えを整理しました。

最終更新:2026年8月10日

ご利用にあたって:本ページおよびアプリ「ケアマネトール」は、政府・厚生労働省・各都道府県のいずれとも関係のない、個人開発の非公式サイト・アプリです。出題範囲の正式な内容は、必ず厚生労働省の公表資料および受験する都道府県が公表する受験案内をご確認ください。本ページの記載は執筆時点の公開情報をもとにしており、内容の正確性・最新性を保証するものではありません。

1先に結論――出題範囲は「4科目」で決まっている

① 出題範囲の正本は厚労省通知の別表。介護保険法別表が試験科目を定め、具体的な内容は老健局長通知の別表「試験問題出題範囲」によることとされています。

② 別表は4科目。「この法律その他関係法令」「居宅・施設・介護予防のサービス計画」「介護給付等対象サービスその他の保健医療・福祉サービス」「要介護認定及び要支援認定」の4つです。

③ ただし本番の問題は「分野」で並ぶ。試験当日に配られる問題は、科目ではなく介護支援分野25問/保健医療サービスの知識等20問/福祉サービスの知識等15問という区分で出題されます。科目(何を勉強するか)と分野(何問出るか)は別の切り口です。

出典:厚生労働省老健局長通知「介護支援専門員実務研修受講試験の実施について」。同通知は「法第69条の13の別表において試験科目を規定しているが、具体的な試験内容及び出題範囲については、別表『介護支援専門員実務研修受講試験の試験問題出題範囲』によることとする」としています。

2出題数は「分野」で決まる――科目との関係

まず、当日の問題数から確認します。こちらは同じ通知の本文に書かれています。

分野区分問題数
介護支援分野介護保険制度の基礎知識/要介護認定等の基礎知識/居宅・施設サービス計画の基礎知識等25問
保健医療福祉
サービス分野
保健医療サービスの知識等(基礎)15問
保健医療サービスの知識等(総合)5問
福祉サービスの知識等15問
合計60問

科目と分野の対応は、区分名を見れば分かります。「介護保険制度の基礎知識」は科目一(この法律その他関係法令)、「要介護認定等の基礎知識」は科目四(要介護認定及び要支援認定)、「居宅・施設サービス計画の基礎知識等」は科目二(サービス計画)に対応し、これらがまとめて介護支援分野25問になります。科目三(介護給付等対象サービスその他の保健医療サービス及び福祉サービス)が保健医療35問=20問+15問にあたります。

合否は分野ごとに決まります。合計点が高くても、介護支援分野・保健医療福祉サービス分野のどちらかが基準に届かなければ不合格です(→ 合格率と合格基準点のページ)。

3別表の全体像――4科目・11の大項目

別表は「科目 → 大項目 → 中項目 → 小項目」の4階層です。大項目まで並べると、試験範囲の骨格はこの11個に収まります。

科目大項目おおまかな中身
一 この法律その他関係法令1.基本視点制度導入の背景、社会保険方式の意義、創設のねらい
2.介護保険制度論目的・保険者・被保険者・保険給付・事業者と施設・事業計画・保険財政・地域支援事業・情報公表・国保連の業務・審査請求・雑則
二 居宅・施設・介護予防のサービス計画3.ケアマネジメント機能論ケアマネジメントの定義と理念、介護支援専門員の役割・基本姿勢・記録
2.介護支援サービス方法論
3.介護予防支援サービス方法論
4.施設介護支援サービス方法論
開始過程 → 課題分析 → 計画作成指針 → モニタリングと再課題分析(居宅・介護予防・施設の3本立てで同じ流れ)
居宅・介護予防・施設で同じ4段階が繰り返されるのが特徴です。
三 介護給付等対象サービスその他の保健医療・福祉サービス4.高齢者支援展開論(高齢者介護総論)総論Ⅰ 医学編/総論Ⅱ 福祉編/総論Ⅲ 臨死編
5.居宅サービス事業各論訪問介護・訪問入浴・訪問看護・訪問リハ・居宅療養管理指導・通所介護・通所リハ・短期入所生活介護・短期入所療養介護・特定施設・福祉用具及び住宅改修(11本)
6.地域密着型サービス事業各論定期巡回・随時対応型/夜間対応型/認知症対応型通所/小規模多機能/認知症対応型共同生活介護/地域密着型特定施設/地域密着型介護老人福祉施設/複合型サービス(8本)
7・8.介護予防サービス/地域密着型介護予防サービス各論上記の介護予防版(14本)
9.介護保険施設各論 10.社会資源活用論指定介護老人福祉施設・介護老人保健施設・(指定介護療養型医療施設)/公的サービスとその他の社会資源の導入
四 要介護認定及び要支援認定11.要介護・要支援認定特論認定の流れ/一次判定の仕組み/二次判定の仕組み

出典:前掲通知の別表「介護支援専門員実務研修受講試験の試験問題出題範囲」。表の「おおまかな中身」欄は、別表の中項目を当方で要約したものです。

4別表に名指しされているのに、手薄になりやすい論点

別表を最後まで読むと、参考書では数行で流されがちな項目が個別に名前を挙げて書かれていることに気づきます。とくに医学編の「医療器具を装着している場合の留意点」は、機器を7つ名指ししています。

別表の項目名指しされている内容
医療器具を装着している場合の留意点在宅酸素療法(HOT)/気管内挿管/人工呼吸器/腹膜透析/在宅中心静脈栄養法/内視鏡的胃瘻増設術(PEG)/ペースメーカー
急変時の対応高齢者救急疾患の病態上の特徴/主な急変時の対応/在宅で遭遇しやすい急変
健康増進・疾病障害の予防生活習慣病の予防/がん/循環器疾患/糖尿病/骨粗しょう症/健康日本21
国民健康保険団体連合会の業務審査・支払い/給付費審査委員会/苦情処理/第三者行為求償事務/その他
ソーシャルワークの概要個別援助技術(ケースワーク)/集団援助技術(グループワーク)/地域援助技術(コミュニティワーク)
接近困難事例への対応援助困難事例への対応/問題状況の分類/理解とアプローチ
「サービスの名前は覚えたのに、機器の話が出ると手が止まる」という方は、ここが空白になっています。別表が名前を挙げている以上、出題される可能性がある論点です。医学編は、疾患名だけでなく器具ごとの管理上の注意まで含めて範囲だと考えてください。

5別表に残っている「いまは無い名称」――読み替えが要ります

この別表は制度改正のたびに全面改訂されているわけではないため、すでに廃止・移行したサービス名がそのまま残っています。実際の試験は現行制度で出題されますので、次のように読み替えてください。

別表の名称いまの扱い
指定介護療養型医療施設令和6年3月末で廃止。介護医療院へ転換されました。いま学ぶべきは介護医療院です。
介護予防訪問介護/介護予防通所介護介護予防給付から外れ、市町村の介護予防・日常生活支援総合事業へ移行しています。
複合型サービス現在の名称は看護小規模多機能型居宅介護(看多機)です。
逆に、別表に名前が無くてもいまの制度にあるものは出ます。地域包括支援センター、地域ケア会議、業務管理体制、共生型サービスなどは、別表の「地域支援事業」「事業者及び施設」といった大きな項目の中に含まれます。別表は「章立て」であって、条文の一覧ではありません。

6どこから手をつけるか――配点の大きい順

60問のうち、介護支援分野25問(41.7%)が最大の塊です。しかもこの分野は介護保険法という1本の法律に集中しているため、勉強量あたりの得点効率がいちばん高いところでもあります。

  1. 介護保険制度論(科目一)から始める。被保険者・保険給付・事業者・保険財政・地域支援事業。ここが介護支援分野25問の土台です。
  2. 要介護認定(科目四)を続けて。認定の流れ・一次判定・二次判定は、条文と手続の順番を追うだけで得点になります。
  3. サービス計画(科目二)は「同じ4段階」で覚える。居宅・介護予防・施設のいずれも「開始 → 課題分析 → 計画作成指針 → モニタリング」で、違いは主体と様式です。
  4. 保健医療(科目三の医学編)は範囲が広い。疾患・検査値・在宅医療管理・感染症・認知症・リハ・栄養・口腔・薬剤まで。器具の名前が並ぶ第4節を飛ばさないこと。
  5. 福祉(科目三の福祉編・各論)は制度と面接技術の両方。生活保護・成年後見・高齢者虐待防止法などの隣接制度も含みます。

7範囲どおりに解いて確かめる――問題集アプリ「ケアマネトール」

出題範囲を読んだあとに必要なのは、「その範囲の問題を、本番と同じ形式で解けるか」の確認です。アプリ「ケアマネトール」は、この別表と本試験の出題実績に沿って作った805問を、五肢複択(2つ選べ/3つ選べ・完全一致)のまま収録しています。全問に一次資料の出典と、5つの選択肢すべてに解説をつけました。

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9このページの出典