ケアマネ試験の合格率と合格基準点【第1回〜第28回の全推移・47都道府県別】

ケアマネ試験(介護支援専門員実務研修受講試験)の合格率は、高い年で44.1%、低い年で10.1%――同じ試験とは思えないほど動いてきました。しかも合格基準点は毎年変わります。このページでは、厚生労働省が公表している第1回からの実施状況をもとに、28回分の推移・合格基準の決まり方・47都道府県別の合格率までを一枚にまとめました。数字はすべて公式資料から抜き出し、割合はこちらで計算し直しています。

最終更新:2026年7月29日

ご利用にあたって:本ページおよびアプリ「ケアマネトール」は、政府・厚生労働省・各都道府県のいずれとも関係のない、個人開発の非公式サイト・アプリです。試験の正式な情報は、必ず厚生労働省「介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況等」および受験する都道府県の受験案内をご確認ください。本ページの記載は執筆時点の公開情報をもとにしており、内容の正確性・最新性を保証するものではありません。

1先に結論――押さえておきたい3つの数字

① 直近の合格率は25.6%(第28回・令和7年度)。直近5回(第24〜28回)を通しで計算すると24.1%です。
② 合格基準点は毎年変わります。第28回は介護支援分野18点/25点、保健医療福祉サービス分野25点/35点でした。
③ 2つの分野それぞれで基準を超える必要があります。合計点がいくら高くても、片方が基準に届かなければ不合格です。

第1回から第28回までの通算では、受験者3,162,106人に対して合格者781,248人。通算合格率は24.7%です(厚生労働省の累計値からこちらで算出)。「だいたい4人に1人」が、この試験の長期的な水準ということになります。

2第1回〜第28回 合格率の全推移

厚生労働省が第28回の実施状況とあわせて公表している累計表を、そのまま一覧にしたものです。

回(年度)受験者数合格者数合格率
第1回(平成10年度)207,08091,26944.1%
第2回(平成11年度)165,11768,09041.2%
第3回(平成12年度)128,15343,85434.2%
第4回(平成13年度)92,73532,56035.1%
第5回(平成14年度)96,20729,50830.7%
第6回(平成15年度)112,96134,63430.7%
第7回(平成16年度)124,79137,78130.3%
第8回(平成17年度)136,03034,81325.6%
第9回(平成18年度)138,26228,39120.5%
第10回(平成19年度)139,00631,75822.8%
第11回(平成20年度)133,07228,99221.8%
第12回(平成21年度)140,27733,11923.6%
第13回(平成22年度)139,95928,70320.5%
第14回(平成23年度)145,52922,33215.3%
第15回(平成24年度)146,58627,90519.0%
第16回(平成25年度)144,39722,33115.5%
第17回(平成26年度)174,97433,53919.2%
第18回(平成27年度)134,53920,92415.6%
第19回(平成28年度)124,58516,28113.1%
第20回(平成29年度)131,56028,23321.5%
第21回(平成30年度)49,3324,99010.1%
第22回(令和元年度)41,0498,01819.5%
第23回(令和2年度)46,4158,20017.7%
第24回(令和3年度)54,29012,66223.3%
第25回(令和4年度)54,40610,32819.0%
第26回(令和5年度)56,49411,84421.0%
第27回(令和6年度)53,69917,22832.1%
第28回(令和7年度)50,60112,96125.6%
第1回〜第28回 合計3,162,106781,24824.7%

出典:厚生労働省「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」(同ページに第1回からの累計表が掲載されています)。合計欄の合格率24.7%のみ、公表値から当方で算出しました。

数字を突き合わせて気づいたこと:第12回(平成21年度)の合格者数は、当時の発表ページでは29,485人(合格率21.0%)ですが、最新の累計表では33,119人(同23.6%)になっています。差は3,634人。厚生労働省のインデックスには「第12回…の実施状況について(追加合格者に伴う修正)」という項目が残っており、後から追加合格者が反映されたためと考えられます(そのリンク先は現在は閲覧できません)。累計3,162,106人・781,248人は修正後の数字で合計が一致することを確認したので、本ページは修正後の33,119人を採用しています。

3平成30年度に起きた断層――受験者が6割減った回

推移表でひときわ目立つのが第21回(平成30年度)です。この回から受験資格が見直され、それまで認められていた「介護等の業務に10年従事」といったルートがなくなり、国家資格等に基づく業務か、定められた相談援助業務での実務経験に限定されました。

第20回(平成29年度)第21回(平成30年度)増減
受験者数131,560人49,332人−62.5%
合格者数28,233人4,990人−82.3%
合格率21.5%10.1%−11.4ポイント

増減は、厚生労働省の公表値から当方で算出しました。

受験者はおよそ3分の1に、合格者は6分の1にまで減りました。第21回の10.1%は、第1回以降で最も低い合格率です。第1回の44.1%とは4.4倍の開きがあります。

受験資格が厳しくなった年は、受験者層が「有資格者・経験者」に寄るぶん合格率が上がりそうに見えますが、実際には逆でした。制度変更の初年度は出題の傾向も同時に変わることが多く、過去問だけで対策していた層が振り落とされたと見るのが自然です。受験資格の変更点そのものは受験資格のページで詳しく整理しています。

4改正の前と後で、合格率はむしろ下がっている

「受験資格が厳しくなったのだから、いまのほうが受かりやすいのでは」と考えたくなります。公表値を改正前後で通しで足し合わせて計算してみると、結果は逆でした。

期間受験者数(合計)合格者数(合計)通しの合格率
改正前(第1回〜第20回)2,755,820695,01725.2%
改正後(第21回〜第28回)406,28686,23121.2%
全期間3,162,106781,24824.7%

厚生労働省の各回の公表値を当方で合算・算出したものです(公式にこの区分での集計が発表されているわけではありません)。

実務経験を積んだ有資格者だけが受ける試験になってなお、通しの合格率は4ポイント下がっています。「経験があるから何とかなる」という試験ではない、ということです。実際、直近8回のうち3割を超えたのは第27回(32.1%)だけで、あとはすべて2割台以下でした。

5合格基準点――毎年変わり、2分野とも超える必要がある

ケアマネ試験の合格基準は、東京都の公表文によれば「介護支援分野、保健医療福祉サービス分野ごとに、正答率70%を基準とし、問題の難易度で補正した」点数です。つまり固定の点数ではなく、その年の難易度に応じて上下します

分野出題数第28回の合格基準点正答率にすると1問あたりの重み
介護支援分野25問18点72.0%4.0%
保健医療福祉サービス分野35問25点71.4%2.9%

出典:東京都福祉局「令和7年度(第28回)東京都介護支援専門員実務研修受講試験に係る正答番号及び合格基準の公表について」。正答率と1問あたりの重みは当方で算出しました。

基準点の「効き方」が2分野で違う

見落とされがちなのが右2列です。介護支援分野は25問しかないため、1問落とすと4.0%も削られます。18点が基準なら、許される取りこぼしは7問まで。保健医療福祉サービス分野は35問あるので1問の重みは2.9%で、25点基準なら10問まで落とせます。

そしてケアマネ試験は五肢複択(5つから2つまたは3つを選ぶ)で、部分点がありません。「3つのうち2つは合っていた」も0点です。1問の重みが大きい介護支援分野で、あいまいな知識のまま複数選択に臨むのが、いちばん失点しやすいパターンです。

過去の基準点が調べにくい理由

合格基準点は都道府県が合格発表とあわせて公表しますが、多くの自治体は次年度になるとページを差し替えます。実際、東京都のサイトで過去年度の正答基準ページのURLをたどっても、現在残っているのは第28回分だけでした。過去の難易度を追いたいときは、基準点ではなく合格率(上の推移表)で見るのが確実です。

647都道府県別の合格率(第28回)

厚生労働省は都道府県別の受験者数都道府県別の合格者数を別々のページで公表していますが、両者を突き合わせた「都道府県別の合格率」は公表していません。そこで、公表されている2つの表を突き合わせて47都道府県すべての合格率を算出しました。合計は受験者50,618人・合格者12,961人・全国25.6%となり、厚生労働省の公表値と一致することを確認しています。

都道府県受験者数合格者数合格率累計合格者数
(第1〜28回)
北海道2,47056923.0%40,637
青森県71613018.2%9,095
岩手県56911420.0%7,944
宮城県1,00217617.6%12,967
秋田県47010722.8%7,650
山形県51612123.4%7,852
福島県83517821.3%11,436
茨城県1,04824323.2%13,670
栃木県64117427.1%9,274
群馬県84623327.5%12,361
埼玉県2,40371729.8%33,537
千葉県2,13259227.8%27,797
東京都4,3611,28429.4%68,981
神奈川県3,18390428.4%45,483
新潟県83021726.1%15,706
富山県46810422.2%7,376
石川県40311127.5%8,199
福井県36010830.0%6,313
山梨県2848931.3%5,279
長野県86920823.9%15,446
岐阜県76321027.5%12,261
静岡県1,36235025.7%19,950
愛知県2,27971031.2%38,991
三重県74418024.2%11,613
滋賀県56715827.9%8,076
京都府1,15030126.2%18,573
大阪府3,67593625.5%58,620
兵庫県2,33356224.1%35,517
奈良県57014525.4%8,950
和歌山県4409020.5%7,297
鳥取県3206319.7%4,587
島根県4599019.6%6,231
岡山県1,03225324.5%15,742
広島県1,27936428.5%21,502
山口県69816623.8%10,468
徳島県4398218.7%7,308
香川県34410029.1%7,183
愛媛県67016424.5%11,489
高知県4278820.6%5,984
福岡県1,90351627.1%34,693
佐賀県3918321.2%5,708
長崎県68913319.3%10,883
熊本県85018121.3%14,501
大分県60214724.4%9,699
宮崎県61111719.1%7,769
鹿児島県98424424.8%13,258
沖縄県63114923.6%7,392
全国50,61812,96125.6%781,248

出典:厚生労働省「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の受験者数について」(都道府県別受験者数)/同「第28回…の実施状況について」(都道府県別合格者数・累計)。合格率は当方で算出。

最も高い山梨県31.3%、最も低い宮城県17.6%

上位5県は山梨県31.3%・愛知県31.2%・福井県30.0%・埼玉県29.8%・東京都29.4%、下位5県は宮城県17.6%・青森県18.2%・徳島県18.7%・宮崎県19.1%・長崎県19.3%最大で13.7ポイント(1.8倍)の差があります。

ただし、この差を「県ごとの試験の難しさ」と読むのは誤りです。出題も合格基準も全国共通なので、問題そのものに地域差はありません。差が出るのは受験者層の違い――たとえば養成が盛んな地域では、実務経験の長い層が繰り返し挑戦していたり、法人ぐるみで対策研修を行っていたりします。自分の県の合格率が低くても、やるべき対策は変わりません。
数字の性質について:受験者数は「令和7年10月15日現在で各都道府県から報告を受けた数」(速報)、合格者数は確定値です。全国の受験者数も、この速報では50,618人、確定した実施状況では50,601人と17人の差があります。したがって上表の合格率は小数第1位までの概算とお考えください。なお、東京都自身の合格発表では受験者4,357人・合格率29.5%と公表されており、上表の4,361人・29.4%とわずかに異なります。

7結局、何点を目標にすればいいのか

介護支援分野20点/25点、保健医療福祉サービス分野28点/35点(ともに80%)を目標にしてください。基準点そのものではなく、基準点+2問分を狙う設定です。

理由は2つあります。ひとつは、基準点が毎年動くこと。第28回は18点でしたが、易しい年には基準が上がります。「18点取れればいい」と考えて18点ちょうどで仕上げると、基準が19点や20点になった年に落ちます。

もうひとつは、本番では模試より下がるのが普通だからです。五肢複択は部分点がないため、「なんとなく分かる」が本番の緊張で崩れるとまとめて失点します。模試で8割を安定して取れる状態にしておくと、本番で1割落としても基準を割りません。

82分野それぞれで7割を超えるための問題集アプリ

ケアマネトールは、この試験の「2分野それぞれで基準を超える」構造にあわせて作った、個人開発の学習アプリです。

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出典・参考にした公式発表

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